2016年05月30日

今から60年前

瀬戸大橋から50km。やってきました四国鉄道文化館。伊予西条駅に隣接して、北館と南館があります。北館は体育館のような板張りで土足厳禁、スリッパで保存車を眺めるのは初めて(笑

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0系新幹線と並んで保存されているのは、四国での活躍が長かったディーゼル機関車DF50。登場は1956年、戦後に本格的なディーゼル機関車の開発が始まったものの、日本は技術に乏しかったため、海外メーカーのライセンス機関で発電して電動機を動かす電気式が採用されました。

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右の箱型はスイスSulzer社と提携した新三菱製ディーゼル機関8LDA25Aで、これが左の発電機を回す仕組み。回転力を直接車輪に伝えないので重く複雑ですが、一方で電気機関車のように扱いやすく、発電機では安定した電力供給なので電気機関車よりも装置は小型に出来ます。

DF50は各地の非電化幹線へ進出したものの、重量の関係で使える路線が限られたほか、ライセンス品特有の故障と技術的な制約に悩まされ、国産技術の液体変速式DD51量産開始で製造終了となりました。九州などで寝台特急も引いていましたが、幹線電化とDD51量産の板挟みで廃車が進み、1980年頃には最初に導入された四国へ集結。1号機も各地を渡り歩いて四国へ帰ってきたもので、1983年の引退後も多度津工場で保存されていました。

四国の鉄道で一時代を築いた機関車、今は展示施設で大切に保存されています。
タグ:DF50
at 17:00 | コメント(0) | 四国
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