門司港の博物館に保存されているクハ581-8、塗装を復元していますが、車両自体は改造後のクハ715-1です。東北新幹線の開業した1982年ダイヤ改正で余った特急電車を、平たく言えば中途半端な改造で普通電車にしてしまったのが715系。民営化に向けて財源の乏しい国鉄では、長崎近郊の普通列車で使われていた客車を電車化するにあたり、ボックス席と3段寝台で特急に使いづらくなった寝台特急電車581系を改造して投入しました。
元からある小さい折戸と同じものをわざわざ増設して2ドアにしたり、どこか微妙な外観。デッキをなくしてドア付近をロングシートに変更しつつ、ボックス席は特急時代のままで、上に格納した寝台ユニットが張り出しています。隅には洗面所をフタで覆った変なスペースが残っていたり、内装はさらなる怪しさ。駆動部に至っては、廃車となった101系通勤電車から転用。東北・北陸にも同系列が投入されましたが、狭いドアで使いにくかったようです。元は1967年製の電車なので維持も難しく、10年ほどで廃車が始まりました。
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北陸本線に走っていた改造車(食パンマン)が好きでした^^