2016年07月05日

つがる9

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津軽鉄道の津軽五所川原駅。珍しい2軸タンク車が止まっています。タム501は軽油を輸送するためのものです。当初は国鉄経由の貨物で燃料を運んでいましたが、貨物輸送廃止後は道路輸送に変更。道路事情でタンクローリーから積み替えて車庫まで運ぶ必要があり、タム501が導入されましたが、今は使われていません。

編入でタム501に改番されましたが、元はタム2848でタム500という15t積ガソリン用タンク車です。2軸タンク車の代表的な存在で、模型でもよく見かけるタイプ。2軸タンク車は脱線のリスクで1968年から製造禁止になっていますが、15t積くらいだと事業所の小口需要に丁度いいため、近年まで2軸タンク車の利用は継続していました。現在では10〜15t程度のコンテナがあるので2軸タンク車は姿を消しており、タム501は廃車されずに残った唯一の存在です。
タグ:タム

2016年07月04日

つがる8

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津軽鉄道の津軽五所川原駅には貨車も様々。1両目はラッセル除雪車キ101、これも元は国鉄車でキ120。キ100の中では割と初期のものです。国鉄に残ったものは速度65km/h制限の黄帯が引かれているので、本来の黒一色は貴重というか迫力ありますね。

2両目は無蓋車ト1。先のワム5と同様に、独自のもの。津軽鉄道の貨物輸送は国鉄の集結輸送廃止と同じ1984年に廃止されていますが、今も貨車が残されています。
タグ: 他FC

2016年07月03日

つがる7

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津軽鉄道の津軽五所川原駅にキハ22027が止まっていました。国鉄からの編入車で、元はキハ22-156。キハ22はキハ20の北海道型で、保温のためにデッキ付きで2重窓となっているタイプ。主に北海道で導入されていたもので、何両か北海道で保存されている姿を見る事が出来ます。キハ20系の段階ではデッキの設置基準が明確でなく、北海道でもデッキのないタイプが造られたり、逆にキハ22は本州でも使われていました。

国鉄から編入されて幾年月、さすがに老朽化で使われなくなっているようです。一時は津軽鉄道の主力だったキハ22に代わって、今は新しい軽快車が導入されています。
タグ:キハ20

2016年07月02日

つがる6

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津軽鉄道の津軽五所川原駅に隣接して五所川原機関区があります。ストーブ列車の先頭に立つDD351は手前の車輪を外して点検中。1957年製のディーゼル機関車で、軸受を内側にして、車輪の外側を蒸気機関車のようにロッドでつないだ古典的な構造です。搭載している機関はキハ20などで使われていたDMH17Cで、これ2基なので出力はディーゼルカー並みの360PSしかありません。造られた翌年に出力740PSのDD13が国鉄で導入され、国産ディーゼル機関車の技術は大きく進歩しており、DD351はわずかに導入時期が早かった事で誕生した変わり者です。

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かつて貨物輸送に使われていた有蓋車ワム5も残っています。地方私鉄では国鉄車の乗り入れだけでなく、自社でも貨車を保有していました。国鉄のように次々と新車と置き換わる事もなかったため、戦前の木造車がほとんどそのまんま。地方の珍しい車両たちが、国鉄車よりも長生きを続けています。
タグ:他DL 他FC

2016年07月01日

つがる5

五能線に揺られて50分、やってきたのは五所川原駅。隣接して津軽鉄道の津軽五所川原駅があり、車庫が併設されています。津軽鉄道の開業は1930年と古く、近年まで国鉄から編入した客車・ディーゼルカーが使われていました。

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駅の裏手から見えるオハ46-3。国鉄時代はオハ46-2662で、東北地方で広く使われていた電気暖房に対応する2000番台。高崎でイベントに使われているスハフ42と同じ43系客車で、後期のグループでは重量が軽くなったため、「ス」ではなく「オ」になっています。

少し昔の津軽鉄道ではラッシュ時に客車列車を運転していましたが、蒸気発生装置や暖房電源のない機関車を使っているため、冬は客車に石炭ストーブを積んでいました。老朽化で客車は使われなくなっているらしく、今はディーゼルカーにストーブを積んでストーブ列車を再現しているようです。
タグ:他PC