2017年05月19日

大江山15

この日は怪しげな空模様、雨が降る前に自転車で与謝野駅へ戻る事に。

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加悦SL広場では加悦鉄道と関係ない車両もあるわけですが、特に古くからあるのはC57-189。1973年に新津機関区から展示用で送られてきたもので、まだ加悦鉄道が健在だった頃。SL広場が加悦駅で開業するのは1977年ですので、それ以前から保存していた事になります。

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1975年に北見機関区から送られてきたC58-390。除煙板を切った北海道型で、この地域とは無縁の車輌でした。大型機を使った事のない加悦鉄道ですが、どのような搬入だったのか…考えるだけで楽しいですね。
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2017年05月18日

大江山14

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加悦鉄道の代表と言えば、やはりキハ08-3。

元は木材混じりの戦前車を戦後にスハ43並の車体へ改造した鋼体化客車オハ62。無煙化で不足するディーゼルカーにするため、1962年に客車から大改造されました。キハ20新製より単価は安かったものの、運転台設置と台車変更は大工事になり、費用対効果は限定的。しかも貧弱な機関で一般型気動車より2割重い車体を動かすのは合理化から遠ざかり、国鉄では短命で保存例は皆無。キハ08-3は1971年の廃車直後に加悦鉄道へ来たため、生き残った珍車です。
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2017年05月17日

大江山13

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加悦SL広場のキハ51。加悦鉄道の気動車キハ101と同じ1936年製のガソリンカーですが、加悦鉄道へ来たのは1962年。キハ101と同じ日本車両製なので車体は似ていますが、こちらは本格的なボギー車。輸送力のある大型車ながら、地方私鉄特有の荷台が付いている珍車。元は郵便荷物合造車だったため、郵便マークを付けてキハユニ51として保存されています。
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2017年05月16日

大江山12

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加悦鉄道で最初の気動車キハ101。1936年製のガソリンカーで、両端のデッキは荷台。軽便鉄道では荷台を付けた小型気動車が多かったですが、1067mm軌間では珍しい気がします。この車両は片ボギー車で、2軸台車と1軸車輪を組み合わせた構造。海外メーカーより遅れていた国産技術では可動台車への動力伝達に難があったため、初期の気動車では駆動側を1軸で駆動しない側のみ台車にして大型化する片ボギーという構造が存在していました。

片ボキー車の現存車は珍しいんじゃないでしょうか。足回りに注目したい車両ですね。
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2017年05月15日

大江山11

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加悦SL広場で大江山を背に止まる国鉄の除雪車キ165。大きい「福」は福知山鉄道管理局。今や電化された山陰本線と福知山線ですが、国鉄末期まで非電化のまま機関車が幅を利かせていました。中心の福知山客貨車区には多数の旧型客車が配置され、京都・大阪発着の客車列車も多かったようです。

北近畿の鉄道は大きく変貌しました。「福」の字を書いた車両は、もうほとんど残っていません。
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2017年05月14日

大江山10

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加悦SL広場の保存車には加悦鉄道と関係ない物もあります。その中で特に珍しいのは車掌車ヨ2047。

昭和初期まで、国鉄の車掌車は初期の2軸客車を転用していました。それら木造老朽車に変わって、有蓋車の構造を元に造られた最初の鋼製車掌車がヨ2000。1937年からわずか100両造られただけでしたが、設計思想は戦後の車掌車にも引き継がれた画期的なものでした。少数ゆえ保存例もなく、このヨ2047が日本唯一の存在。

加悦SL広場が単なる地方の保存施設にとどまらないのは、こういった価値ある車両の多さゆえでしょう。
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2017年05月13日

大江山9

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加悦SL広場では加悦鉄道以外から移転してきた保存車もあります。珍しいのは加藤製作所の小型機でしょうか。狭い軌間の工事軌道などで使う産業機械メーカーが1067mm用に設計を拡大した物で、同じシルエットの産業機関車の中では大きい方。とは言え国鉄の規格より圧倒的に小さく、向こうの小型無蓋車と比べても小さく見えます。

国鉄機のテールライトくらいしか高さがなく、台枠が低すぎて連結器を付けられないため、上に伸ばした基礎から自動連結器が生えた状態。何ともおかしな見た目の機関車があったんですね。
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2017年05月12日

大江山8

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加悦SL広場で保存されているDC351。DB201と同時期の1956年に造られたディーゼル機関車ですが、大手メーカー製で雰囲気も近代的。出力は300PSと控えめですが、DB201の後に見ると大きく見えます。精錬所へ向かう岩滝専用線で貨物列車に使われていました。
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2017年05月11日

大江山7

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加悦SL広場では蒸気機関車に混じってディーゼル機関車も保存されています。1953年製と割と古い10t機。蒸気機関車と同時期に利用され、末期には出番がなかったようですが、やはり他の加悦鉄道車と同様に生き残りました。

他の専用線では姿を消した貨物用の小型機ですが、ここでは50年も保存が続けられています。
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2017年05月10日

大江山6

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加悦SL広場には復元客車ハ4995がありますが、倉庫になっていたハ21の旧車体を先に廃車となったハ20へ組み合わせたもの。ハ21の方はデッキ付きに改造して、ラッシュ時の客車列車で使われていました。1971年に国鉄から来た中古ディーゼルカーと交代で廃車になりましたが、他の車両と同様に保存されています。2軸車ながら大きい客車と同じデッキ構造、模型のようで面白い見た目ですね。

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加悦鉄道は貨物主体でしたが、国鉄からの乗り入れが主体だったため、自前の貨車は少なかったようです。ワブ3は1926年製の貨車を改造した有蓋緩急車。これでも車掌車で、片隅が狭い車掌室。向こうに連結された国鉄車と比べると、車体の小ささがわかりますね。
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